お知らせ

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2019/12/02

「税の作文」姫路税務署長賞受賞!


1・2年生の現代社会の授業の一環として、税に対する興味・関心を高め、理解を深める目的で、国税庁主催の「税に関する高校生の作文コンクール」に200名を超える生徒が応募しました。審査の結果、2年生の井上美優さんの作品「教科書の裏のメッセージ」が「姫路税務署長賞」を受賞、11月27日(木)本校校長室で表彰されました。

受賞した作品は以下になります。みなさんも一読してみて下さいね!

 

「教科書の裏のメッセージ」

普通科特進コース 2年 井上美優

  「この教科書は、これからの日本を担う皆さんへの期待を込め、税金によって無償で支給されています。大切に使いましょう。」
  これは、小・中学校で使用されている教科書の裏表紙に記載されているメッセージである。当然のことだが、今、私が使っている教科書には、このメッセージが書かれていない。それは、義務教育を卒業したということを意味しており、私は、それをこの教科書を通して強く実感した。
  私は、学校の休みの日が大好きだった。朝は、何時までも寝ていられるし、前の日は、夜更かししても何も言われない。学校なんてなければいいとさえ思っていた。それほど、私にとって休日は、天国のような日であったのだ。
  だが、それが本当に天国のような日であるのだろうか。確かに、好きなことを何でもしていられる休日は、まさに天国のような日なのかもしれない。しかし、だからといって、学校がなければいいと思うのは、明らかに間違っている。
  世界には、戦争や紛争、また、貧困などという理由から学校に通いたくても通えない子供が多数存在している。学校に通えないということは、読み書き・計算といった基礎的な能力を習得することが出来ないため、将来安定した所得を得る機会を失ってしまう。そのため、いつまでも貧困から抜け出すことが出来ないのだ。
  幸い、日本では、憲法で義務教育が定められており、15歳までの9年間は、学校に通う権利がどの子供にもある。また、国が義務教育を無償と規定しているため、全ての国民が平等に教育を受けることが出来るのである。
  このように、私たちがあたり前に学校へ通うことが出来ていたのは、たくさんの人たちが懸命に働き、税金を収めてくれたおかげなのである。だから、むしろ私は、学校のある日を天国のような日と思うべきだったのである。
  税金は、義務教育の無償制度の他にも様々なことに使われている。その全てが住みよい社会を築くために使われているのである。高校生である私は、義務教育を卒業した。それは、社会に貢献出来る日が近づいたということを意味するのだと私は考える。私は、2年前まで使っていた、教科書の裏のメッセージに応えられるよう、日本だけでなく世界の未来を作る社会の一員になりたいと思う。