blog -起承転結-

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2022/07/25

副校長の春夏秋冬_10

姫路女学院中学校・高等学校に着任してすぐ、本校にギター・マンドリン部があることを知り、大学時代にマンドリン部の経験があった私は大変うれしく感じていました。すると先月、たいへんうれしいニュースが飛び込んできました。千里金蘭大学で開催された第39回中学校高等学校ギター・マンドリン音楽祭で、姫路女学院中学校・高等学校が金賞・大賞を受賞したというのです。創部して6年目での初の快挙に、校内での注目度も急上昇しています。

また、今月初旬のコロナ感染状況がまだ落ち着いていた時期、もっと実力をつけてさらに成長してゆきたいと願うギター・マンドリン部に、願ってもない機会が訪れました。日本のギター・マンドリン界の大御所である久保田孝先生が、遠路東京から姫路女学院を訪問してくださり、ギター・マンドリン部のために特別指導をしてくださったのです。部の練習場に、風になびく長い白髪の先生が入ってこられると、練習場の空気が凛としたものになり、奏でる音に大きな変化が感じられました。

この日は、地元の姫路市立城山中学校ギター・マンドリン部の生徒の皆さんも、この特別指導を参観するために来訪してくださいました。オーストリアやドイツなど、ヨーロッパでも高い知名度を誇る久保田先生が指導される練習場の空間には、独特の品格と風格が漂っており、特に、自ら指揮者として構えられた瞬間の緊迫感には、参観していた学校関係者から「鳥肌が立った」との声が上がっていました。

久保田先生は、ギター・マンドリンが奏でる音楽の醍醐味を世の中に広めたいと考えておられ、中でも若い世代のギター・マンドリン奏者がのびのびと育ち、その音楽の良さを自分のものにしてもらいたいと願っているとのこと。先生は東京を中心に活動されていますが、全国の若い世代に育ってもらえる機会が大変貴重だとの思いから、今回姫路に来てくださいました。あわせて、音楽の場であろうとなかろうと、ともに音楽を奏でる個人として、お互いに敬意を払うこと、意見を尊重することが大切であるという価値観を大事にしておられ、姫路女学院の誠実・敬愛・礼節の校訓にも共感してくださいました。